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竹竿作りマニュアル

趣味の渓流のフライフィッシング・山・川・空、それに澄んだ空気が好きです。
竹竿作り(バンブーロッド・ビルディング)を始め、現在、はまりつつあります^^;
将来は渓流のフライフィッシングや竹竿作りを通して、河川、自然環境の保護
をライフワークとしていきたいと考えています。


ふつうの人は竹竿を作るというと、丸竹を切ってきて乾燥させて
そのままの状態の「のべ竿」といわれるものを想像してしまいます。
フライフィッシングにおける竹竿はちがうんです。
6本の竹辺(竹ひご)を貼り合わせて作るたいへん面倒なものです。
プロのロッドビルダーでも大量生産は無理。
ましてや素人の私は1ヶ月以上の日数をかけなければ出来ません。
竹を準備してから始まるとすれば1年以上かかるわけです。
なんでそんなに面倒なものを作るの?…と、思うでしょ。

苦労の末、出来上がった竹竿は、何にも変えがたい貴重な一本。
二度と同じものは作れない、オンリーワンなんです。
これが釣り人の心をくすぐるんです(^^)

以下、バンブーロッドの大まかな工程
1.作るロッドを考案する
2.部品と材料の用意
3.道具や器具の用意

バンブーロッドの基本的な製作工程
1.竹を選別する
2.竹を切り出す
3.竹を割る
4.乾燥
5.節合わせ
6.曲がり直し
7.荒削り
8.熱処理
9.仕上げ削り
10.貼り合わせとバインディング
11.ブランク仕上げ
12.フェルール取り付け
13.ブランクコーティング
14.グリップ取り付け
15.リールシートの取り付け
16.ワインディングチェックとフックキーパーの取り付け
17.ガイド取り付けとラッピング
18.コーティング(バーニッシュ)


オービス・セブンフォア
(今回製作する竹竿です)

オービス・セブンフォアタイプ(7’0”、#4、3pcs)
私の工房で作られた第1号の竹竿です。
自分で言うのもなんですが名竿です(笑)
ただ、あまりにも大きな魚???が、かかってしまい
ポッキリ折れてしまっています。現在修理中です。
あれ?よく見るとガイドもひとつありませんね。

今回は製作工程を確かめながらまた何本か作りたいと思ってます。
写真は私の工房。物置という噂もあります。^^;

以下、オービス・セブンフォアタイプ仕様です。

○ガイド位置
トップセクション:bP=12cm、bQ=26.4、bR=42cm、bS=59.5cm
※メスのフェルールの先端から各ガイドのセンターまでの寸法

ミドルセクション:bP=6.5cm、bQ=24cm、bR=42cm、bS=58.3cm
※メスのフェルールの先端から各ガイドのセンターまでの寸法

バットセクション:bP=12.6cm
※メスのフェルールの先端からストリッピングガイドのセンターまでの寸法

○各セクションの切り寸法
トップセクション:73cm
※トップガイドを付けた状態の先端からフェルール先端までの寸法

ミドルセクション:73cm
※メスのフェルールの先端からオスフェルールエンドまでの寸法

バッドセクション:73cm
※メスのフェルールの先端からリールシートエンドまでの寸法

○各セクションの面から面への径
トップセクション:フェルールの付け根で3.65mm前後

ミドルセクション:メスのフェルールの付け根で3.80mm前後
          オスのフェルールの付け根で5.50mm前後

バットセクション:メスのフェルールの付け根で5.70mm前後


それでは、これから竹竿の作り方をご紹介しましょう。


1.竹を選別する 2.竹を切り出す

来年のロッドビルディング用に真竹を採取してきました。
真竹。別名、苦竹。タケノコを食べると苦いから苦竹と言います。
和竿の穂先に使われたりしています。

ここは友人所有の山。杉が植えられています。
林の中は手入れされていて気持ちがいいです。
今回は友人は付いてきてくれません。勝手に取って来い!だと(^^;トホホ
目指す竹林はこの奥1km先です。
なんども足を運んでいるから迷子になることはないでしょう(笑)

おぉ〜ここだ、ここだ!
友人にしてみれば役立たずの竹。僕がみると宝の山に見えます。
真竹に似たものに孟宗竹があります。節の部分の窪みが二重になっているもの
ピンボケですがこれが真竹です。なるべく太い竹を選びます。
それに古い竹が良いらしい。
杉林の中の竹はあまり陽があたりません。だから、上にまっすぐに伸びます。
和竿の世界では良い竹とされているようです。

よさそうな竹をノコギリで切り倒します。このノコギリも竹用です。
切っても竹は倒れませんので根元を引きずり倒します。
今回は3本の竹を切り倒しました。
根元の方から3.6mだけ使います。メジャーで測って切ります。
そして担いでいま来た山をまた戻る。これが辛い^^;
今回は欲張って上の部分も2本持ってきました。計5本。重量かなり重い。
でも、楽しい竿作りのためがんばろう。

ガサゴソやっていたら人の声してバーン!あっ、ハンターだ!
「わたしはイノシシではありませーん!!」と叫んだら「わかった〜!」と返事が来た。
ほんとに気をつけて欲しいぞ〜(^^;

切り出した3.6mの竹は愛車には乗せることができませんので
友人宅に着いたところで又切断しました。3ピースのロッドですので1.2mに
切ります。トップ、ミドル、バット、それぞれの部分がわかるように
1−1、1−2、1−3と書き入れておきます。

来年のビルディング用の材料です。これだけあれば十分に遊べそうです。
真竹は乾燥すると割りにくくなるそうです。
早いうちに割ってしまおうと思っています。そして1年間乾燥させます。
一本からロッド3本はできそうですが、たぶん失敗するでしょう(笑) 
4と5は上の部分ですので肉が薄くて期待できそうにありません。


3.竹を割る 4.乾燥

切り出してきた真竹を割る工程です。
真竹は、そのままで乾燥してしまうと非常に硬くなり割りにくくなります。
乾燥してくる前に割ってしまいます。

竹割の道具です。鉈は両刃の竹用です。
はじめに鉈を食い込ませるためにゴムのハンマーで叩きます。
スコーン!と気持ちの良い割れ方をしてくれます。
この段階ではまだ細かいことは気にしません。
割れるだけ割ってしまいます。

竹を割る道具で、分割器というものもあります。
3分割4分割5分割6分割など、いろいろあってとても便利です。

1本が2本、2本が4本、4本が8本。
8本になった段階で内側の節を取り除きます。

8本が16本。この段階から難しくなってきます。
竹片の幅が狭くなったり太くなったりします。
太い竹片を選んでは半分にしていきます。
ロッドにするには竹片が6本必要ですので18本以上(ロッド3本分)
若しくは24本以上(ロッド4本分)にしておきます。
あまり細くしてしまうとただのゴミになってしまいますので気をつけます。

割るときに上下とセクションごとがわかるようにしておきます。
これは竹にマジックで線を引いて上下がわかるようにしています。
割るときはセクションごとに、割り終わったらセクションごとに束ねて名札を
つけます。竹の採取年月日と、1−1(トップセクション)1−2(ミドルセクション)
1−3(バッドセクション)と記入し保管します。

これは一昨年採取した真竹です。乾燥しているのがわかりますね。
物置の屋根裏に保管スペースを作って自然乾燥させています。
乾燥は1年以上を目安にしています。どんなロッドになるかは自分しだいです。


5.節合わせ

竹を割ったときのままで張り合わせてしまうと
節が同じ場所に集まってしまい折れやすくなってしまいます。
外観もよくないので竹の並びを変えたりずらしたりすることで節の位置を変えます。
竹割のときに120cmに切断してありますので節合わせが決まった段階で80cmにします。

道具は、メジャー、鉛筆、鋸、マジック、ヒモ。

竹は上下を間違わないように慎重に確認します。
竹辺を正しく並べてから基本になる1本を選び、節を約4cmづつずらします。
バット側80cmのところに鉛筆で印をつけます。

同様にトップ側にも印をつけます。

鉛筆で印をつけた所を鋸で切断します。
この時表面から切ると表面が剥けないです。

切断したら順番に並べてセクションの頭文字(T・M・B)と
番号(1−6本の線)をマジックで記します。

トップ、ミドル、バットの各セクションは1本の竹からが原則?です。
バラバラにならないようヒモで結んでおくと良いです。
長さ80cmの各セクションの出来上がりです。


6−1.曲がり直し(節の処理)

竹の曲がり直しの工程です。
竹には節があります。
この節が厄介なんです(^^;

節を全て切り取り繋ぎ合わせる方法もあるのですが
技術的に素人は無理。オーソドックスな方法で行います。

見ての通り竹は真っ直ぐではありません。
縦に横に曲がったりねじれたりしています。
これをひとつひとつ真っ直ぐにしていきます。

まず節の内側を半丸ヤスリで削ります。
丸い方でちょっとへこますように横に削ります。

次に節の表面を平ヤスリで削ります。
節の段差を滑らかにするつもりで削ります。

削り終わった竹片(スプリットケーン)です。

削った部分(竹の内側)をアルコールランプであぶりやわらかくします。
焦げ目が付くくらいあぶらないとヒビが入ったり折れたりすることもあります。

万力でつぶすように挟みます真っ直ぐにします。

はい、真っ直ぐになったでしょう(^^)
節は1本辺り平均2ヶ所。
各セクションは6本だから12ヶ所。
トップ、ミドル、バットで3セクションだから36ヶ所。
気が遠くなります。(--;ハイ


6−2曲り直し(節間曲り直し)

節の処理が済んだら、節間の曲り直しです。

節間の反りやねじれ、曲がりを直しましす。
まず、節間をアルコールランプであぶりまっすぐにします。

次に節の曲り直し同じくまっすぐにします。
節は硬いので万力で挟んで矯正します。

とりあえず終了です。
3セクションありますから大変な作業です(^^;
この後は荒削りを行いながら都度まっすぐにしていきます。


7−1.荒削り(角度を出す)

スプリットケーン(竹片)の荒削りをします。

まず、竹の表面に対して60度の面を出します。
角材に60度と30度の角度の溝を作ってあります。
30度側に竹の表面を当て削っていきます。

60度の面が出来たら次に正三角形を作っていきます。
上の台をひっくり返すとそれ用の台があらわれます(笑)
これには30度と30度の角度の溝を作ってあります。
竹の表面は削りません。
内側の2面を交互に正三角形になるよう気長に削っていきます。
曲がりは都度直していきます。これが一番楽しかったりします(^^)

荒削りの荒削りが終わりました
下が荒削りの前の状態。
真ん中の状態まで荒削りをします。
上は爪楊枝であります。

使用している竹は真竹。
竹が思ったように割れないので太いですが
初心者は無理しない無理しない。
まだまだ、先は長いのであります。


7−2.荒削りの仕上げ

荒削りで角度をだし正三角形になったところで仕上げ。
仕上げといっても荒削りの仕上げです(^^;

プレーニングフォームと呼ばれる台を使います。
竹片を三角錐に仕上げる型です。
これは固定式ですが今は溝の幅を調整できるタイプが主流です。
右の溝がトップ用、中央がバット用、左がミドル用です。
まだ荒削りですから全セクション太くしておきます。
トップセクションはミドルフォームで、
ミドルセクションはバットフォームで、
バットセクションはバットフォームプラス2mmで、
それぞれ荒削りを行っていきます。

こんな感じになるまで削ります。だんだん釣竿みたいになってきたでしょ(^^)
カンナは外国製のカンナ(プレーン)です。
日本のカンナは手前に引いて使いますがこれは押して削ります。

荒削りが終わると竹の持つ反発力を引き出すための火入れです。


8−1.熱処理(火入れの為のバインディング)

火入れの為のバインディングです。

簡易オーブンに入れるために各セクションごとに束ねます。

束ね方は節合わせの時に付けた番号1−5−3−6−2−4の順に並べ、
マスキングテープで3箇所くらい仮どめします。

バインダーという道具を使い麻糸で縛ります。
右がドライビングベルトをセッティングした状態です。

バット部に麻糸を結びセットします。
ハンドルを回すと、この通りテンションをかけながら巻きついていきます。
仮どめのマスキングテープは巻きながらとっていきます。
麻糸を使うのは熱に強いからです。
端まできたら縛ります。

次はトップ側から先ほどの逆になるように巻きます。
麻糸がクロスした状態になります。
ドライビングベルトの巻き方が違います。
端まで巻かれたら縛って終了です。

各セクション同じように行います。終わりました。次は火入れです。


8−2.熱処理(簡易オーブン)

簡易オーブンはアルミパイプとワンバーナーを使用します。
他にスタンド、焼き網、火口、温度計が必要です。
セッティングはこんな感じです。
バーナーで160℃〜170℃にパイプ内の温度を上げます。
温度が安定したらバインディングした竹片を入れてぶら下げます。
以下、加熱時間です。

バッドセクションのバット部を下にして:5分
バッドセクションのトップ部を下にして:4分
ミドルセクションのバッド部を下にして:4分
ミドルセクションのトップ部を下にして:3分
トップセクションのバッド部を下にして:3分
トップセクションのトップ部を下にして:2分

竹が含んでいる水分を熱処理して水分を落とします。
全体で134gあった竹片も120gになりました。
これで充分なのか、不足なのかはわかりませーん。
締めつけてあった麻糸が竹片の縮みにより緩んでいます。
とりあえず成功ということにします。


この簡易オーブンは火に近い部分が焦げちゃうんです。
仕上がりが73cmなので焦げた部分はカット出来ますのでご安心下さい。
現在80cmであります。


9−1.仕上げ削り(スクレイプ)

このまま仕上げ削りをするとプレーニングフォームにピッタリと入りません。
仕上げ削りを行う前に、スクレイパープレーンという道具で
竹片の表皮のゆがんでいる部分や出っ張っている部分、
エナメル質の丸みなどを削り取ります。
肝心な部分なので必要最小限に行います。


9−2.仕上げ削り

仕上げ用プレーンを使い左右を交互に削ります。スクレイプした表面は削りません。
溝に削りかすが入ると正確に削れないので都度ハケできれいにしておきます。

これはトップセクションです。すでに爪楊枝よりも細いです。
引っ掛けて折ることがあるので慎重に作業をすすめます。
反りは小型アイロンで直していきます。

だいぶ作業がすすみました。
プレーンの刃をよく磨いで、あまり力を入れずに慎重に。。。


10.貼り合わせとバインディング

各セクション正しい順番でスプリットケーンを揃えマスキングテープで束ねます。
(左下の写真) そしてテープをカットし束ねたスプリットケーンを開き接着剤を
たっぷりと塗りつけます。

使用する接着剤は尿素系接着剤A・U。
接着剤100に硬化剤14の割合で混ぜます。

ここから先は写真が取れませんでした。
なぜなら硬化が始まってしまうので一気にやっつけなければなりません。
接着剤を塗りつけたら元のテーピングした状態に戻します。

 注意:安いマスキングテープだと粘着力が弱くバラバラになってしまうことが
     あります。 テープは高くはないのでケチらないことです。

元に戻したら8−1.熱処理 火入れの為のバインディングと同じように
バインディングします。バインディングしたらテーブルの上でクルクルと回し
曲がりやねじれを直しておきます。

真っ直ぐになったら天井から吊るして乾燥させます。

じつはこれ一番苦手な工程です。何度失敗したことか・・・


11.ブランク仕上げ

接着後のブランクの仕上げです。
接着剤で張り合わせして、十分乾いた状態です。

バインデイングで使った麻糸を解いた状態です。
ブランクの表面は接着剤でボコボコです。
これを、サンドペーパー#100で取り除きます。

ほら、綺麗になったでしょう。
ブランクとしてはほぼ完成です。


12.フェルール取り付け

この竹竿は3ピースですのでトップ、ミドル、バットのブランクをフェルールという
金具でつなげるようにします。バットには♀(メス)フェルール。
ミドルには♂(オス)フェルール。と、いう感じでつなぎます。
ミドルとトップも同じようにつなげるようにします。

フェルールの内径に合わせてブランクを丸く削ります。電動ドリルを使った
自作簡易旋盤のチャックにブランクを挟んで回して紙やすりで削っていきます。
ドリルはスピードコントローラを使用して回転速度を調整しています。

スポッ!っと入るようになったらOKです。あとはエポキシ系の接着剤をつけて
フェルールを押し込みます。
あまりきついと中の空気が抜けなくて上手くいかないようです。
あとはスリット部分に糸を巻いて圧力をかけておきます。
硬化したら糸をほどき、はみ出した接着剤を取り除きます。

フェルールは♂(オス)を研磨し♀(メス)とちょうどいい具合につなげるように
しなければなりません。これをフェルールのすり合わせといいます。
#800の耐水ペーパーで研磨。仕上げは#1200。
慎重に合わせないとカタカタしたり、ユルユルでキャスティング中に抜けます。
ここまでくるとただの竹の棒が竿らしくなります(^^)


13.ブランクコーティング

フェルールを取り付けてからブランクのコーティングを行います。
回転モーターのチャックにブランクを挟み筆でウレタンとうすめ液(10対10)を
薄く一気に塗っていきます。そのまま15分回転させます。

塗布面の表面が乾燥したら天井から吊るして12時間以上乾燥します。
これを3回繰り返して終了。後は、各パーツの取り付けです。

コーティングの前にネームや長さなどを水性のサインペンで書いておきます。
ちなみにこれは「Arare House 7′00" #4」と記入してあります。


14〜17.各パーツの取り付け

14.グリップ取り付け
15.リールシートの取り付け
16.ワインディングチェックとフックキーパーの取り付け
17.ガイド取り付けとラッピング
コルクグリップはシガータイプ。
リールシートはアルミリング&ポケットローズウッドスペーサー。

グリップを取り付けて、リールシートを取り付けたら、ワインディングチェックと
フックキーパーの取り付けをします。ワインディングチェックはWFN。
フックキーパーはHS。

各ガイドはハードクロームシルバー。ラッピングはゴッサマーシルクスレッドで
ガイドが透けて見えるようにイエロー色。ワイン色で飾り巻き。
このシルクの糸で巻く作業ってイライラします。毎日毎日、これを巻いている人
がいるなんて尊敬しちゃいます。ガイドのフット末端を研磨しなかったので段差
がつきました。・・・これはご愛嬌ってことで(笑)


18.コーティング(バーニッシュ)

最後の工程です。各パーツをスレッドで巻き止めたらコーティングします。
回転モーターのチャックにブランクを挟み筆でエポキシ系コーティング剤
(エポキシ1:硬化剤1:うすめ液3)をスレッドからはみださないように染み込ませ
るように塗ります。イエローのスレッドはガイドフックが透けて仕上がるので
繊細な感じがします。12時間以上乾燥します。これは1回だけです。

エポキシが乾燥したら回転モーターのチャックにブランクを挟み筆でウレタンと
うすめ液(10対2)をスレッドからはみださないように塗ります。
そのまま15分回転させてから、天井から吊るし12時間乾燥させます。
塗って乾燥、これを4回繰り返します。自分の場合4日以上かかります。

これが終わるといよいよ出来上がりです。
さて、こいつは名竿か?それとも迷竿か?


完成品!

ロッド完成!名づけて“あられハウス スペシャル”。
バンブーロッドといえば美しいストロー色が決まりだけどダークブラウンに
仕上がりました。自分で言うのもなんですが、なかなか渋いロッドです。

部分部分を細かくチェックするとまだまだですね。ロッドで制作上注意する部分や
何故そうするのかが今回の製作でだいぶわかったような気がします。
このロッドは、こうしないと、こうなるよ!という、いい見本ですね。

ナンバーワンじゃなくても、オンリーワンってことで笑って許してあげましょう。
今夜はお祝い。解禁日の爆釣を夢見てブランデーでも飲みましょう!


参考:同様に作ったつもりが・・・素人はこうなります。笑

上が今回製作したバンブーロッド。下が前回製作したバンブーロッド。
火入れの違いによってこんなにも出来が違うんですね。
ブラウン色にストロー色、人によっては好き嫌いがハッキリする正反対の色です。

パン屋でパンを見比べてみると焼きあがりが違う色のパンもある。
だから竹だって同じなんだろ。と、自分を慰めました。

本人は同じ方法で同じ作業をして同じものを作ろうとしたんだけどね・・・(笑)

ということでバンブーロッドの作り方はおしまい。
最後まで見てくれてありがとう。
                                         拝 arare


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