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2009年更新

ランダム式サイクルハンマーの特徴と評価

 

熊本県立大学環境共生学部

教授 篠原亮太

 

 1967年に水質汚濁、大気汚染、騒音、振動などの典型七公害に対処するため、公害を克服してきました。しかしながら、経済発展は人口の集中と都市化を引き起こす結果となり、この都市化に伴う開発工事が、全国の都市部で行われてきましたが、基礎工事に欠かせない掘削作業は、甚大騒音と振動を発生させ、私たちのアメニティー(快適な生活環境)を破壊する事例が頻発しました。

 以上のような背景のもと、株式会社栄輝では長年の掘削経験を生かし、様々な試行錯誤の結果、新しい掘削技術を採用したランダム式サイクルハンマーを開発しました。

 

 2007年、熊本阿蘇において国土交通省主催のランダム式サイクルハンマー性能評価実験が行われましたが、幸運にもこの実験に立ち会う機会を得、間近で実験に参加する事ができました。最初の実験は、通常のダウンザホールハンマーで阿蘇の玉石を掘削する作業でしたが、発生する騒音と振動の凄まじさには驚かされました。特に、私の体が持ち上がるほどの振動は想像を絶するものがありました。このときの境界線上での測定は、騒音規制基準(85デシベル)、振動規制基準(75デシベル)を遥かに超越していました。一方、掘削機のヘッドが新たに開発されたランダム式サイクルハンマーに付け替えられ、ダウンザホールハンマーと同様な実験が開始されました。騒音は72デシベル、振動は45デシベルを示し、共に規制基準以下という驚異的なものでした。さらに、この低騒音、低振動のランダム式サイクルハンマーは、従来のハンマーに比べて、燃料使用量が1/3であることから、経済的な有利性はもちろんのこと、二酸化炭素量の大幅な削減が可能な地球温暖化防止に寄与する環境配慮型の掘削機といえます。

 多くの利点を持つランダム式サイクルハンマーが広く世に普及し、政界が目指している「環境と開発の調和」の実現に大きく貢献することを心から期待するものであります。

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Feature and Evaluation of Randomtype Syclehammer





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※弊社 全国ランダム式サイクルハンマー工法協会のパンフレットより抜粋