おおいぬ座のシリウスは全天で一番明るい恒星です。おおいぬの口もとで輝くこの星の
明るさはー1.5等星、同じ空で輝いているリゲルやベテルギウスなどよりも6倍の明るく
全天1の輝星です。シリウスという名前は、「やきこがすもの」という意味のギリシヤ語(セ
イリオス)からきているといわれますが、これは日の出直前の東天にシリウスが顔を出す
ようになると太陽とならんでやけつくような暑い夏の季節をつくると考えられていたからです。
Nikon 50mm 標準レンズ F2.8 10分露出 自動ガイド
夏を代表する星座、わし座のアルタイル、こと座のべガ、はくちょう座のデネブ からなり七夕伝説で知られています。アル
タイル(七夕の牽牛星)は、天の川の東岸で輝く白色の0.8等星です。この星は非常に自転の速い星で赤道での速さは
毎秒250キロメートル、 太陽の直径の1.7倍もありながらわずか7時間で1回転してしまいます。地球との距離は17光
年あります。ベガ(七夕の織女星)は、天の川の西岸で輝く青白色の0.0等星でシリウス、カノープス、ケンタウルス座のα
星につぐ4番目の明るさで、 まさに夏の夜の女王と言える美しい星です。ベガとアルタイルの間を流れる銀河の中を少し北
に目をうつすと、明るい星が大きな十字形をつくっているのが目にとまります。南天の南十字に対して北十字ともよばれてい
ますが、南十字より大型で均斉がとれています。これがはくちょう座でその中で輝くα星がデネブです。ベガ、アルタイルに
比べると光度はやや暗く1.3等星ですが、これは地球からの距離がなんと1500光年も彼方あるためなのです。その実体
は七夕の二星とは比べものにならないほど超巨星で太陽のじつに5000倍という強烈な光を放って輝いています。
シグマ アスフェリカル 28mmF2.8 20分露出 自動ガイド
北極星を挟んで北斗七星と対象的に見える星座、Wの形に見えることで有名な星座です。W字は、秋の夜
空にくりひろげられる壮大なロマンの発端となった人物(エチオピアの王ケフェウスの妃カシオペヤ)で、カシ
オペヤの椅子に腰掛けた姿です。日本の農漁村では「いかり星」「山がた星」「角ちがい星」とも呼ばれてい
ました。カシオペヤ座の右手にペルセウス座の二重星団、写真上手にアンドロメダ座大星雲が見えます。
シグマ アスフェリカル 28mm F2.8 10分露出 自動ガイド
写真の右に見える星座がぎょしゃ座、左に見えるのがふたご座です。1月中旬の宵、真上
を見上げると冬の淡い銀河の中にひたる将棋の駒のような形の五角形を見つけることが
できるので、すぐにわかると思います。南の空ではオリオン座やシリウスなど冬の星座が
とぎすまされたような鋭い光をなげかけて輝いていますが、この星座は柔らか味をおびて
みえます。黄色味をおびたぎょしゃ座の1等星カベラのせいでしょう。また、隣に見えるふた
ご座も見つけやすい星座です。カストルとポルックスが2つ仲良く並んで見えるためでしょう。
シグマ アスフェリカル 28mm F2.8 自動ガイド
しし座は春の星座の中でも特に形のととのった美しい星座です。そして、これはど表情の豊か
な星座もめずらしいです。東からのぼるときには、前足をあげてい一気に天をかけ昇ってきそ
うな気迫に満ちているし、天頂近くかかれば百獣の王ライオンにふさわしい威厳をそなえた姿
をみせてくれます。しかしいったん西空へまわると、まるでしっぽをまいてこそこそ逃げ出して
いくように頭からしずんでいきます。そして、この星座は「しし座流星群」でも有名になりました
シグマ アスフェリカル 28mm F2.8 自動ガイド